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「アイヌのむかしばなし ひまなこなべ」(あすなろ書房) 

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「アイヌのむかしばなし ひまなこなべ」(あすなろ書房) 文 萱野茂 絵 どいかや
が産経児童出版文化賞の、産経新聞社賞を受賞しました。
選んでくださった方々ありがとうございました。

昨日は萱野茂さんの命日ということでした。ずっと語り継がれてきた
アイヌの素晴らしい物語の数々を、萱野さんが日本語にして私たちに伝えてくださいました。
萱野さん、ありがとうございました。
残された映像や文章からは萱野茂さんの優しいお人柄が伝わってきます。
一度でいいからお会いしたかったなあ......。

ひまなこなべの物語を、自分で絵をつけて絵本にしたいと思ったのは、自分にも
今の世の中にも、一番大切だと思うことが描かれていると思ったからです。
(ひまなこなべはこれまでも何冊か絵本になっています)
このアイヌの物語を、どうすればもっと日本の人に伝えられるかを
自分なりに真剣に考えました。
もともと楽しい話ですが、さらにかわいくて手に取りやすく、わかりやすく......。
私の画力では力及ばないところもあったと思うのですが、
あの時の自分の精いっぱいを出し切ったと思っています。

身のまわりのすべてのものに(動物だけでなく)魂が宿っていると知っていたら、
そう感じて生活できたら、きっといろいろ違ってくると思います。
人間、とくに自分はすぐ忘れちゃう生き物なので、
大事なことは時々思い出さないとなりません。それが物語の役割でもあると思います。

賞というものを生まれて初めてもらった(?)気がしますが、
それがアイヌの本でとてもうれしいです。
この本はたくさんの方たちと一緒に作った本でした。
アイヌの人たちとアイヌのお話を知りたいと思い、アイヌの絵本を作ろうと思った頃から
何年も一緒に頑張ってくださった編集の山縣さん、二風谷でいろいろ教えてくださった
萱野茂さんの息子さんの志朗さん、姪っ子の空さん、
監修してくださった二風谷アイヌ文化博物館の長田さん
デザイナーの坂川さん、出版してくださったあすなろ書房さん。
他にも八重洲のアイヌ文化交流センターの方たちや、
アイヌ語クラスでご一緒した講師や生徒のみんな、出会ったアイヌの方たち…
色々な人たちのおかげで、この絵本ができました。
感謝の気持ちでいっぱいです。

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「服を10年買わないって決めてみました」 

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新刊「服を10年買わないって決めてみました」(白泉社)が出ました!
ある時、山となった着きれないほどの服を目の前に、途方に暮れ、
「そうだ。服を10年買わないでみよう」と思いつきで決めてみました。
そして、あと1年で10年達成という時に、このことを本に書いてみませんか?
とお誘いを受け、調子に乗って書き始め、悪戦苦闘して書きあがったのがこの本です。
http://www.hakusensha.co.jp/booklist/49136/
アマゾン でも。

つい先日、この本についてインタビューを受けていて、なんで2年でもなく、5年でもなく、
10年買わないって思ったのか?ってふと考え、思い出したことがあります。
それは、大学生の時の絵本の授業(絵本作家の小野かおるさんの)で年に一度
ゲストで講義をしてくださってた福音館書店の松居直さんが
「(なんにしても)10年続けてごらん」とおっしゃっていたことが、頭の片隅にあったこと。
10年続けてみたら、何かが見えてくるような気がしたのだと思います、
その、10年前の思いつきの中にも。

うん。確かに10年続けてみたら見えてきたものはあった、あったなあ。
10年やってよかったワ☺。


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お手紙について 

私の絵本を読んだ読者の方が、出版社を通じて
お手紙をくださることがあります。
とってもうれしくて、励みになります。
絵本を描いていて良かったなあと感じるときでもあり、
心から感謝しております。

以前はお手紙をくださったみなさんに、お返事を書いていたのですが
今は事情でお返事を書くことができなくなりました……。
本当に申し訳なく思っています。

頂いたお手紙はいつも楽しく読ませていただいて、そのあとも
ずっと大切にしまってあります。
私の宝物です。

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シンプルが豊か 

いつも同じようなことに行きつくけど
結局、どれだけ質素な暮らしができるかが、
どれだけ豊かってことになるんだな。

イキモノは、イキモノを犠牲にして、
どうしても生きていかないといけないからこそ、ね。

人は昔話などでいつも繰り返し、そういう大事なことを
語り継いできたはずなのに。

わが国のおじいさん政治家は、一番になるとか、勝つとか負けるとか、
経済成長とかまだそんなこと言ってる。

犠牲のシステム…
沖縄や、福島だけのことではない。
安すぎるコーヒーや、チョコレート、パーム油、服や家具や雑貨…
あらゆるものが、どんな犠牲とともに、私たちのもとに
来ているか、まだ多くの人は関心がない。
一部の人間の安穏な暮らしのために、どれだけ多くの命が泣いているか…

質素に身の回りのもので、遠くに影響しない…。
それが本当は良いんだとおもう。
みんながそうしていれば、本当はいろいろな問題は起こらないんだけど。
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どうして、ベジタリアンなの? 

私はベジタリアンではないけれど、自分なりのルールで生き物の命をいただくことにしています。
安さを自慢するファストフード、牛丼屋、スーパーのパック肉・・・一番大切なこと、忘れてるでしょ。

感謝もないお肉のバカ食いは、環境破壊にもつながるし、健康にも悪い、
など、食べるのなら最低限知っておくべきでしょうということを、
わかりやすく説明してくれるサイトがありました。

どうして、ベジタリアンなの?

おすすめです。
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今年とこれからの 

今年、3・11の直後、
制作中の本と、これから作ろうと思っている本を
このまま作ってもいいのだろうかと迷った。
考えに考えて、
「3・11の前も後も、自分が大切に思っていることは同じ。変わらない」
と確信があったので、制作中のものも、
頭の中にあるこれから作ろうと思っているお話達も、出していこうと決めた。
もちろん、皆さんの協力が得られて、大切な紙を無理なく使うことができるのなら、であるけど。
大切だと思うことを、今までと同じように、あわてないで、ただ、さらにゆっくりと少しにして。


今年はなんだかちょうど、今までのまとめのような本が、2冊出ました。
月刊MOEに2年間連載していたエッセイをまとめた、
「ちっぽけ村に、ねこ10ぴきと。 絵本作家の森ぐらし」
と、
「ねこと葉っぱと鳥とかぜ」
は、今までのお仕事をまとめてもらった本。
かなりてれくさいけど、とてもうれしい2冊。
いままでほんとうに、皆さんに支えられてやってこれたなあと、
実感した2冊。
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絵本「ねこのうたたね」 

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以前絵本の印刷用紙について、長々と書きました。

地産地消にこだわってるのに、自分の作る絵本の材料が

どっから来てるかわからないなんて…なんかイヤ。

海外の植林も、イマイチ納得いってないし。

で、環境配慮紙を絵本に使いながらも、一番いいのは

国産材だなあと夢見ていました。日本の間伐材のパルプに再生紙を混ぜ込むとか。


ずっと先のことかと思っていましたが、実現しちゃいました!

「ねこのうたたね」(教育画劇)です。

猫との生活から、自然に生まれた言葉たちの絵本です。かわいいです。


この絵本の編集者は、私が紙のことで悶々と悩みつつも行動に起こせなかった時期、

私の家にやってきて、環境の事を考えた印刷紙の見本をいろいろ持ってきて

「かやさんが考えてるような紙で絵本を作ること、やれないことはないと思いますよ」

と言ってくれたのです。

すごくびっくりで、すごく感激で。あの時の胸のわくわく感といったら!

だって絵本作り続けられないかな、くらいに思ってたし。

当時、話したところで困ってしまう方がほとんどなのに、あちらからきっかけを作ってくれるなんて…。

このことがきっかけで、勇気が出て思い切って紙のことを、他の編集者に相談できるように

なったんです。だから本当に感謝の人なのです。


その彼女と、一番先に国産間伐紙と再生紙を使った紙で、

絵本が作れたことがうれしいです。

今後も、他でも国産の木で作った本ができる予定です。


「ねこのうたたね」はさらに、無駄ができるだけ少ないように、紙のサイズに合わせ

絵本の大きさを考え、それでも余ったところにポストカードを作ってもらいました。

かわいいポストカードが、皆さんのおかげでできました。

最近は動物のための寄付金集めにつかったりしました。今後もそのようなことに使えればいいな。


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チリとチリリの紙の変更について・その5 

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絵本チリとチリリの印刷用紙を森林認証紙に変更することができて,
それ以降新しく出版する本に関しては基本的に、
環境配慮紙が使えるのならば出す、というスタンスにしています。
納得いくものの範囲内でできないのなら あきらめる、
行動しない、ということも選択しなければと・・・。

ありがたいことにその後もご理解を頂き、
「もっともっとおおきいおなべ」(フレーベル館)では森林認証紙と再生紙のミックス紙、
「ひいおじいさんと盗賊の話」( フェリシモ)では再生紙、
「いいおかお」(主婦と友社)では森林認証紙を使用することができています。
ただ、これで解決、とは到底思っていません。

環境に配慮した材料を使っても、ものをどんどんつくってどんどん捨ててという
絵本も含め大量生産大量廃棄を止めた方が良いと本心では思っているからです。
子どもに何かを伝えるためや喜ばせるために、たくさんの作って捨ててを繰り返さなければ
ならないとしたら私たちは貧しすぎます。
伝えたいなら身近な大人がことばで伝えれば良いし,喜ばせたいなら本当の方法はべつにあります。今と未来の他の生きものや人間の分も使ってしまって,
もう持ちきれないほど持っているのに、まだ足りない足りないと言っている私たち。

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そう思っているのに私が大量にモノを作るのは、
それまでは気がつかなかったことと、今では自分の欲のためでしょう、
作るのが楽しいという。
でも絵本を描くのは、生きものが好きだという思いがあるからなのに、
その生きものに迷惑かけすぎてると気づいてからでは、楽しむどころではないですね。
今後の身のふり方を模索中(前向きです)。そして今回の紙のことでもそうですが、怠け者の私が悶々と悩んでるだけでは進まなかったことを、人に話すことで実行につながったーー
大量生産してる私の今後の身の振り方も少しずつ実行に移すためには人に話さないと,
ダメっぽいな。青写真はできているのにスパッとはいかないものです。
一歩一歩ズルズル進むかな。
チリとチリリの紙の変更は、私のその、「ズル」の一歩になるのでしょう。



私が子供のころ、絵本より、祖母の「お話」で育ちました。
私の親の世代には絵本なんて一部のお金を人より持っている人達くらいしか
持っていなかったでしょう。もっと昔は絵本なんてありません。でも何も問題ないと思います。
絵本の仕事をしていながら、無責任かもしれませんが、
別に絵本は無くても、読まなくても、むしろない時代の方が豊かだと気づいたのです、
たくさんの絵本が捨てられるよりは。
例えば1冊だけの絵本をとても大切にしていて、それをその人の子どもも
孫も大切にしてくれたら、絵本も幸せだろうな。
もちろんそういう人は今でもたくさんいるでしょうね。

私も絵本は大好きです。ただあまりに感謝も恐れもない
世の中(私も含め)にとまどっているのです。
誰にも読まれず本屋にも並ばず廃棄される本が山のようにあるとききました。
(食料も40%廃棄してるとどっかで読みましたが本当かな?)
いつかバチがあたる・・・(もうあたってるかな)なんて思ってしまうのは私だけなのかな。
 
              DSCN1326_convert_20090920162040.jpg


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チリとチリリの紙の変更について・その4 

                                    

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前回までのあらすじ
絵本チリとチリリの本文に使用している印刷用紙が変更になるにあたり、思い切って環境配慮紙にできないかと出版社に提案することに。すると出版社のアリス館もOKして下さって・・・。詳しくはチリとチリリ紙の変更について その1・2・3を。


環境配慮紙の中でも国産間伐材&再生紙のミックス紙が理想だな、と思いましたが値段的にとても無理そう・・・。ならば再生紙でも古紙混合率の高いものを使いたいと、次に思い、いくつか候補をあげました。サイズも厚さも合うし、値段的にもOKでしたので、これはいけるぞ! と思ったのですが・・・。まず、出版社と印刷会社とのお取引き(流通ルート?)の事などで、どの製紙会社の製品でも良いというわけではない、とのことでした。それと、安定供給が見込めるものでないと重版時に対応できず困る、という問題も。紙によっては大量の注文がないと作らないとか、常に在庫があるとは限らないのですって。その結果、候補にあがった紙はどれもダメという事でした・・・。この時はかなりがっくりきました。

でもその後、アリス館の方から、再生紙ではないけど、これだったら 唯一 ・値段 ・取引きがある会社 ・安定供給が見込める と条件が合うけどどうですか?という紙を提示していただきました。それは、森林認証紙(森林管理が適正に行われているかどうかを第三者機関によって審査・認証された紙)のひとつでした。100%パルプでしたが認証機関の基準と原則を読み、環境保全の点から見て適切で、経済的にも継続可能な森林管理を推進することを目的としている等々、これなら自分も納得いく!と思えたので,いろいろありましたがその紙に決めたのでした。

製紙会社が「植林してますから」というだけでは、ガンズ社の例もあるし、また、植林する土地に住む人を含め、生きものにとってそれがどういう影響があるのか、単一種を植林することもどうなのか、ナドナド不安な点がたくさんありますが、伐採地の森林環境や地域社会に配慮することを第三者機関が承認することで、私が現地に行って確かめる事はできないけれど、第三者機関さんにお任せして、以前よりはるかに安心できる紙を使えるんだと思えたのです。

そして、2008年秋以降重版された絵本「チリとチリリ」シリーズは本文の紙が変更になったというわけです。くらべない限り、違いにはきっと気づかれないと思います。風合いのあった紙からすこし白い紙になったという感じ。とにもかくにも私にとっては大きな変化で、大量生産してることに変わりはありませんが、ほんの少しだけ前より胸をはることができました。(絵本に「森林認証紙」と表記したり、ロゴマークをいれるには加工流通機関(出版社や印刷会社)も認定を取る必要がありましたので、それはしていません。)

そして、編集者に相談をして耳を傾けてくださった事、出版社も協力いただけた事(アリス館は今回の事をきっかけに紙の勉強会まで開いてくださいました!)、本当にありがたかった。紙のお店に足を運んだことも勉強になったし、お店の人にも良くしてもらって。ずっと悩んでいた事を口に出してみてよかったな、と思いました。もちろんこれで全て解決というわけではありませんが。
                               ・・・・・つづく
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チリとチリリ紙の変更について その3 

                                   2009年2月4日
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前回までのあらすじ
絵本チリとチリリの本文に使用している印刷用紙が変更になるにあたり、思い切って環境配慮紙にできないかと出版社に提案することに。すると出版社のアリス館もOKして下さって・・・。
詳しくはチリとチリリ紙の変更について その1・その2を。



環境配慮紙といって、いったいどの紙を使うのが私自身納得がいくのか、その中で使用可能な紙はあるのか・・・。まず私の理想は間伐紙と再生紙でした。間伐材を使った間伐紙は森の健康のために切った方が良い木、切ったからには使った方が良い木材を使用していて、とても良いと思いました。再生紙は繰り返し使う事でモノを大切にしたいという考えから良いと思うのです。再生紙は古紙を繰り返し使用していくと徐々に弱くなるとの事、で、古紙と国産間伐材のバージンパルプを混ぜた再生紙がとても良いのではと思ったのです。出所がハッキリしてて、リサイクルもできる。そんな紙を絵本に使えると良いと思いました。(再生紙については100%パルプよりも環境に悪いという人もいます。でもそれは間違っていると思います。その話はいずれ。古紙偽装問題発覚直前に製紙業界が突然言い出した印象もあります。)

インターネットや、ペーパーギャラリーに足を運んで私なりに調べて、間伐紙や、間伐紙と古紙の混ざった印刷用紙はありましたが、絵本に使うにはまだ値段が高いようでした。1冊何千円になってしまう位、なので「チリとチリリ」には無理。普通の再生紙の方は値段は問題ない範囲でしたが、その頃偽装問題で生産中止とか、古紙配合率を変更とか、古紙の海外流出など色々あって、業界もまだ混乱しているかんじでした。 その中でも、元々偽装がなかった再生紙や、古紙配合率をきちんと改めたものもありました。古紙配合率が高いものほど、当然ですが黒い点々がまざってたり色もグレーっぽかったりしました。

ところで、真っ白な紙を使う事は恥ずかしい事だ、前にそういう風潮があったように思いましたが、外国の話しだったかな?美しさの追求のために多くの無理な犠牲を払っていたとしたら、それは美しくも何ともないと思いますが。私自身はとくに白さを求めていませんでしたから、古紙偽装発覚で「消費者に白さを求められて・・」と製紙業界の人が言っていたのを見て不思議でした。(消費者のせいか!?)できないならできないと、言ってくれればその中で選ぶのに、無理して嘘をついて・・・。あの事件は詐欺だな、お金返してほしいなって今でも悔しく思います。偽装は100%企業が悪いけど、企業はどうしても、お客さんの求めるもの、売れるものを作ってしまいますから。やはり一人一人が安くても、見た目きれいでも、裏でいけない事しているものは買いませんよって、しっかりしていないとと思う今日この頃。あんなに真っ白な100%再生紙なんておかしいと、気づくべきだったな。


話しを戻して。
再生紙で、なるべくバージンパルプの混じりの少ない、そんなグレーっぽい再生紙こそ良いではないかと思いました。絵本にぜひ使わせてもらいたい!と盛り上がり、サイズが合うものを調べて、いくつか候補を選びました。けれどやっぱりそう簡単にはいかず、素人にはわからない複雑な事情がありました。
                                   つづく
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チリとチリリの紙の変更について・その2 

                                                                             2008年12月15日
            
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前回までのあらすじ・・
大量に紙を使ってモノをつくるものとして、今一度、振り返って自分の使う紙の事を考えたいと思ったのでした・・。詳しくはチリとチリリの紙の変更について・その1を。



・・・そんなことで、自分の絵本を印刷する紙がどんな紙なのか、知らないのはイヤだな、無責任だなと思い、すでに出版されている本は仕方ないとしても、これから作る本は、なにか考えなくてはいけないなと考えました。

で、せめて*森林認証紙、*再生紙、*非木材紙、*間伐紙などを使っていきたいと考えました。すでに非木材紙を使用してもらっている絵本もありますが、配合率や出所などわかりません。それに値段も高くなかなか使用できないようで、お願いしてもあっけなく断られる事がほとんどでした。でも、私のお願いの本気度が足りなかった事も事実です。

で、今後本気でそれらを使用したいと思って、それが可能なことなのか、不可能なのか。もしかしたら コスト的に全く合わなくて、「あなたの印税を全部引いても 全然足りないのさ」なんて言われないか? 「絵本に再生紙?全くお門違いよ」って笑われれるんじゃなか?
実際絵本に 上のような紙を使うことはまだ少ないし 紙の種類も限られるし 難しいことはわかっていましたから。

まず編集者に相談するのが、本当にドキドキしてしまいました。でもとにかく話してみなければ始まらない。そう思って身近な編集者何人かに、「今後、そのようなことって可能なのか?」と相談し始めました。 すると、どうでしょう ! みんな とても真面目に 興味深く聞いてくださいました!そして不可能ということではないのでは?と言ってくれたのです。その上 色々調べてくれたり、印刷屋さんに聞いてみてくれたり。わたしはもう、うれしくて! それまでずっとひとりで、悶々悶々と悩んでいましたら・・・。
良き理解者である編集者たちに感謝! そして これからもよろしくです!
まだその時は、具体的な話しではなかったのですが これからの自分の絵本作りに希望が見えた気がしたのです。まだしばらく、絵本をつくらせていただいてよろしいでしょうか、という。

そして、まさにそんな時、私の絵本「チリとチリリ」シリーズの本文に使用していた紙が廃盤になるという連絡がありました。で、急いで かわりの紙をみつけなければということでした。(チリとチリリシリーズは4冊出ていて、私の本の中では知って下さってる方が多い本です)

すでに 出版されている絵本ですから、紙を変えると 雰囲気も変わってしまいます.「チリとチリリ」はどちらかと言うと、色の出具合いより風合い重視の、優しい質感 のある紙を 使っていました。なので、出来るだけ似たような風合いや、色の紙を選ぶことを真っ先に考えました。そして そういう紙の見本もさがしてもらっていて、上で言ったような、環境配慮紙のことは考えませんでした。(頭をよぎりはしましたが、絶対無理と思っていました。)

でも・・でも・・いや待てよ。
このタイミングに「チリとチリリ」の紙を変えるということは、なにかの巡り合わせかも? わたしにとって すごいきっかけになるのでは???この際、思い切って考えていた 環境配慮紙を、「チリとチリリ」に使ってみたらどうかなと、考え始めました。それは、今までの優しい色合いと風合いをあきらめるということにもつながる事でした(前にも書きましたが環境配慮紙はとても限られた種類しかないとわかっていましたので)・・・。

すごーく迷いましたが、あまり時間もなかったので、思い切って、そうしたいと言う考えを担当編集者に伝えました。これまたドキドキでした。すると彼女は とにかく私の気持ちを汲んでくださり(感謝!)、彼女はフリーの編集者ですが、出版元のアリス館に相談して下さいました。するとアリス館も再生紙やら認証紙やらを検討してくれることになりました! ありがとうアリス館!!だって、もしかしたら紙の雰囲気ががらりと変わったら、前より売れなくなるかもしれないし、仕事も増やすことになるし・・。本当に私のわがままにお付き合い下さって、申し訳ない。けど本当にうれしかったのです・・。
                                                                                つづく 

*森林認証紙ーー森林管理が適正に行われているかどうかを第三者機関によって審査・認証された紙
*再生紙ーー古紙をリサイクルして作られる紙
*非木材紙ーーバガス、ケナフなど、パルプ以外を原料とする紙
*間伐紙ーー人工的に植林した森林の密度調整のために間引きされた間伐材が原料の紙。
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チリとチリリの紙の変更について・その1 

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自作絵本「チリとチリリ」シリーズの本文用紙が今後変更になります。
絵本に 使う紙が変わるということは、人によっては 大きな問題では ないかも
しれないけれど、私にとっては なんだかもう おおさわぎでした(笑)。
読者の中には 紙質も好き と言って下さる方も いらっしゃいました。
もしかしたら なにが変わったのか わからないという人の方が 多かったりして。
それはそれで良いことかも。

シリーズの途中で紙を変えることになった いきさつと、
自分の気持ちを聞いてもらおうと思いまして・・・。
長くなるので、何回かに わけて書きます。

絵本を描く という仕事をしていて、ずっと気になっていたことがあります。
それは たくさんの紙という資源を使っているということです。自分の絵本が 出版される喜びと楽しさで、その「気になること」をついつい 後まわしにしてきました ── 。

でも、出版する本の数が増えるほど「仕方がない」の渦巻きの中から一歩外へ出なくては、
という思いが強くなり、ほんの少しずつですが 自分が絵本で使っている 印刷用紙のことを調べる、
というほどではないですが、製紙会社のホームページを見たり、
機会をつくって、直接 話しを聞いたりしたいと思っていました。

大手製紙会社のHPでは、それぞれに環境対策を行っており、原料調達方針についてもしっかりしているように思いました・・・。  
けれどそんな矢先、製紙会社の古紙配合率偽装問題発覚・・・。
私にとって、かなりショックな事件でした。再生紙ならと、はがきを購入したり、古紙回収はものすごく徹底してやっていたし・・。紙を繰り返し使うことは、ものを 大切にすることにつながると 今でも思っていますし。

でも さらにその後、 ガンズ社*による 天然林伐採の事件で  その木材チップの多くを日本の製紙会社が輸入している  という事実を知り! もう愕然としました。 もしかしたら 私が使用した紙は 野生生物のすみかを奪って作ったのかも?    違うかもしれないけど、でもそうかもしれない?・・。 
わからないのです。  なんだか わかんないって、本当にイヤだと思いました。

食べ物と一緒で、遠くはなれた所からものを買うということは いろいろな問題が起きやすいし.何かあっても 実態を把握するのは 難しいのだなと思いました。 自分が買うものについては、地産地消にこだわっているのに、自分が作り出すものについては無責任すぎた・・・と反省しました。

生活の上でも 仕事でも 紙をいっさい使わない、というのは今の私には まだ無理で、製紙会社には今後もお世話になると思います。ただちょっと、信用しすぎることはできない、と考えるようになりました。私自身が気をつけなければいけない、自分の絵本を印刷する紙のことは やはりきちんと考え直さなくては、と・・・。                                                                                          つづく
                                                                                                                        
*ガンズ社:その伐採、植林のやり方を非難されている。タスマニアの原生林、老生林を皆伐し、収穫後焼き払い、その後毒をまき野生動物を殺し、木材チップのための単一種を植林・・。そしてそのチップの最大の輸出先が日本・・。
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